豆知識

マクロビオティックのルールをわかりやすく説明!今日から実践できます

海外セレブを中心に「マクロビオティック」という食事方法を取り入れる人が増え、世界的に流行していますよね。

最近では専門のレストランや、コンビニで買えるお菓子も登場しているんですよ。

何となく体に良さそうなイメージですが、マクロビオティックが何かよく分からないけど今さら聞けない…と感じている人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、マクロビオティックについてわかりやすく解説し、ルールやメリット、注意点などについてもご紹介します。

マクロビオティックについて知りたい方や、食生活を徹底的に改善したい方にも要チェックな内容です。

この記事のポイント
  • マクロビオティックとは何かがわかる
  • マクロビオティックのルールがわかる
  • マクロビオティックのメリット・デメリットがわかる

マクロビオティックとは

マクロビオティックとは、日本の伝統食と中国の陰陽バランスを組み合わせた独自の食事法がメインとなります。

さらに自然環境と調和のとれた生活を送ることで、心身ともに健康で長生きしようという考え方のことを指します。

マドンナなどハリウッドセレブが取り入れたことで広まったため海外発祥と思われがちですが、実は日本の食文化研究家・桜沢如一氏によって提唱されたものなんですよ。

マクロビオティックは一つのライフスタイルであって、ダイエット方法ではありません。

ただし肉など動物性食品中心の現代的な食生活から、野菜や全粒穀物メインの健康的な食生活に変わるため、体調が整ったり、きれいに痩せられた人が多くいるのも事実です。

マクロビオティックの3つの理念

マクロビオティックには、大きくわけて3つの理念があります。

言葉自体は独特に感じるかもしれませんが、どれも健康的な食生活を送る上で必要な知識です。

ここをおさえればマクロビオティックをすぐに実践できるのでぜひ参考にしてくださいね。

身土不二(しんどふじ)とは

マクロビオティックでは「身土不二(しんどふじ)」という考えのもと、自分が住む土地の旬の食材を取り入れることを推奨しています。

身土不二は仏教用語で「人と人が暮らす土地は切っても切り離せない関係にある」という意味です。

人の体はその土地の空気や水、食べ物などによってつくられるので、季節ごとの食材を取り入れることで環境に適応し、健康で美しい体を維持することができます。

旬の食材を食べると風邪を引かないという話をよく耳にしますが、マクロビオティック的にも理にかなっているんですね。

一物全体(いちぶつぜんたい)とは

一物全体(いちぶつぜんたい)とは、「一つのものを丸ごと食べる」という意味です。

マクロビオティックでは、根、葉、実などが1つにまとまっている食べものは、自ら新しい生命を生み出せることから、栄養バランスがとても良いとされています。

そのため食材はなるべく全て使い切り、肉や卵など丸ごと食べられないものは避けた方が良いという考えです。

絶対に丸ごと食べないとダメというわけではないので、りんごは皮つきで食べるなど、出来る範囲から始めてみましょう。

陰陽調和とは

陰陽調和とは、ほぼすべての食材を「陰性」と「陽性」に分けて両者を上手く取り入れることで、体を「中庸」というバランスの取れた状態にすることです。

陰性と陽性の特徴は以下のようになります。

陰性陽性
食材の特徴
  • 体を冷やす
  • 水分が多い
  • 甘い、すっぱい、辛い
  • カリウムを多く含む

例)なす、梨、バナナなど

  • 体を温める
  • 水分が少ない
  • 苦い、しょっぱい
  • ナトリウムを多く含む

例)人参、ごぼう、かぼちゃなど

調理方法
  • 火や圧力を使わない
  • 油や水をたくさん使う
  • 調理器具:土鍋、木製
  • 野菜を小さく切る
  • 短時間でできる
  • 火や圧力を使う
  • 油・水は少なめ
  • 調理器具:鉄鍋、金属性
  • 野菜は大きめに切る
  • 長時間かけてつくる

ちなみに、全粒穀物や雑穀類、さといも、さつまいもなどは中庸に分類され、マクロビオティックではメイン食材として使用されます。

ベジタリアン、ヴィーガンとの違い

よくマクロビオティックとベジタリアンやヴィーガンを同じと捉える人がいますが、目的などに違いがあります。

マクロビオティックは基本的に自分自身の健康が目的で、避けるべき食材はあるものの禁止されているものは特にないです。

一方でベジタリアンやヴィーガンは、環境保護、動物愛護などを目的とし、特定の食材を摂りません。

ベジタリアンは肉や魚は食べませんが乳製品や卵はOKとしているのに対し、ヴィーガンは、肉、魚のほかに乳製品、卵、はちみつ、毛皮製品などの使用もNGです。

どれも炭水化物と野菜が中心の食生活ではあるものの、細かく見ていくと価値観などに違いがあります。

マクロビオティックの5つのルール

マクロビオティックの食事を実践するうえで5つのルールがあります。

ベースとなっているのは、先ほど紹介した「身土不二」「一物全体」「陰陽調和」の3つの理念です。

少しでも取り入れれば体に良いこと満載なので、ダイエッター的にもチェックする価値がありますよ。

オーガニック食材の地産地消を心がける

マクロビオティックを始めるなら、まずはオーガニック食材の地産地消を心がけましょう。

身土不二の理念に沿ってその土地のものを食べること、特にオーガニックや無農薬野菜にすればより環境に適したものを取り入れることができます。

オーガニックのものは「有機JAS規格」という表示がされているので、購入する際にはチェックしてみてください。

値段的に厳しい…と思う方はとりあえず国産の野菜を買うことから始めてみるのもアリです。

旬の食材を皮つきで丸ごと食べる

一物全体や身土不二の理念に基づいて、旬の食材を皮つきで丸ごと食べることも大切です。

マクロビオティックでは、お米なら玄米を選ぶ、魚はなるべく頭から尾まで全部食べる、灰汁もそのまま取り入れるなど、食材を余すことなく食べるのが良いとされています。

最初は抵抗があるかもしれないので、白米に玄米を混ぜるなど簡単なものから実践してみましょう。

独自の食事バランスを守る

マクロビオティックには、陰陽調和をベースとした独自の食事バランスがあります。

  • 未精製の全粒穀物:50~60%
  • 野菜:25~30%
  • 豆や海藻:10~15%
  • その他(ナッツや果物など):5~10%

玄米などの全粒穀物と野菜が基本となり、魚介・海藻類、豆類は週に数回、肉や乳製品は月に数回取り入れることが理想です。

腹8分目にする

どんな食事方法にも言えますが、マクロビオティックでも満腹は避け、腹八分目にすることが最適になります。

満腹状態が続くと胃腸をはじめ体に負担をかけるうえに、免疫力も落ちてしまうんですよ。

せっかく良い食材を取り入れているので、体のためにももう少し食べたいなぁ…と感じる腹八分目でとどめておきましょう。

一口あたり30回以上噛んで食べる

マクロビオティックでは一口ごとに30回以上噛んで食べることも重要です。

咀嚼回数を増やすと満腹中枢が刺激されるので、先ほど紹介した腹八分目でも満足感が得られるようになります。

玄米や皮付きの野菜など、マクロビオティックで推奨される食材は食物繊維が豊富で消化に時間がかかるため、30回以上噛んでゆっくり食事することで体の負担軽減にもつながるんですよ。

マクロビオティックの注意点

マクロビオティックの食事方法を実践するうえで、注意すべき点が3つあります。

  • 水分を摂りすぎない
  • 栄養不足に気をつける
  • 避けるべき食材や調味料を意識する

「陰性」に分類される水分は、摂りすぎると体が陰性に傾いてしまうため良くないとされています。

またマクロビオティック独自の食事バランスは、やりすぎや体質によっては不調につながるので一気に取り入れず、少しずつ試すようにしましょう。

マクロビオティックで避けるべき食材

マクロビオティックには以下のような食材を避けるべきとしています。

  • 乳製品
  • 化学調味料
  • 白砂糖など精製された食品
  • コーヒーなど刺激の強い飲み物

肉や卵などいずれも一切禁止ではないですができるだけ控え、その代わりに穀物や野菜を多く取り入れましょう。

精製されたもの、刺激の強いものも原則としてダメなので、例えば砂糖の代わりにメープルシロップを代用するなど工夫が必要です。

マクロビオティックのメリット

ルールーの多いマクロビオティックですが、その分メリットはたくさんあります。

  • 食物繊維がの摂取量が増えて便秘改善できる
  • 添加物や刺激物を避けるため心身の不調が改善される
  • 体の調子が整い睡眠の質が上がる
  • 栄養バランスが良くなり痩せやすい体になる
  • 環境に優しい生活になる

マクロビオティックには明確なカロリー制限はなく、豊富な食材をいかにバランスよく取り入れるかがカギとなるため、食事ができないストレスがないのは嬉しいポイントですよね。

刺激物を減らして栄養バランスが改善されると、現代人に多いメンタルの不調や睡眠不足などの解消にもつながりますし、代謝がアップして痩せやすい体づくりにもつながります。

ダイエットのモチベーションを上げるために取り入れてるのもおすすめです。

マクロビオティックのデメリット

良いことの多いマクロビオティックですが、やりすぎるとデメリットもあるので気をつけましょう。

  • 食費が高くなる
  • よく噛まないと胃に負担がかかる
  • たんぱく質やビタミン12が不足しやすい

玄米など食物繊維が多い食材は消化されづらいので、胃の負担を減らすためによく噛んで食べましょう。

また、マクロビオティックを始めると、動物性食品に多く含まれるたんぱく質やビタミン12が摂りづらくなってしまいます。

代替品となる大豆製品や海藻類を増やすことも大切ですが、少しでも体調が悪いと感じたら肉や魚などもしっかりとってくださいね。

まとめ

  • マクロビオティックは体と自然の調和を重視した食をメインに健康的に長生きする方法
  • 独自の食事バランスをもとに、旬の国産食材を丸ごと取り入れる
  • マクロビオティックには肉や卵など避けるべき食材はあるが禁止ではない

ダイエットをしていると、人としての美しさについても考えさせられますよね。

マクロビオティックはダイエット方法ではないにせよ、正しく取り入れれば一生ものの健康に近づくことも可能です。

ずっと付き合っていく体をより美しくするためにも、日常の中にマクロビオティックを取り入れてみてはいかがでしょうか。